読みもの

【リハビリ初期のリアル】寝返りもできなかった私が最初に取り組んだリハビリメニュー

はじめに

んにちは、すみへです。
今回は、脳梗塞を発症して片麻痺になった私が、
寝返りもできなかった頃にどんなリハビリをしていたか
具体的に書いてみます。

入院してすぐは「動かしたくても動かない体」に
毎日泣いていました。

それでも少しずつでも体を動かすことで、
私は「できること」を一つずつ取り戻してきました。

「動かないなら何をすればいいの?」と悩んでいる方に、
少しでも参考になれば嬉しいです。

私の症状|寝返りができないという現実

脳梗塞で左半身に麻痺が出た私は、
発症してから数日はベッドの上で完全に寝たきりでした。

仰向けの姿勢から、
右向きにも左向きにも自分一人では動けない。

体を動かそうとすると、
思ったように筋肉が反応しなくて、
「どうやって寝返りをしていたのか」すらわからない感覚でした。

最初に始まったリハビリは「動かす」ではなく「触る」こと

動かせない状態でも、リハビリはすぐに始まります。

「動けないのにどうやるの?」と思っていましたが、
理学療法士さんが最初に教えてくれたのは
麻痺側の感覚を刺激することでした。

麻痺した手や足を触る

自分の右手で左手の指を一本ずつ触って、
手のひらをさすって、
手首や肘をそっと押さえて感覚を呼び覚ます。

理学療法士さんが一緒にやってくれて、
「少しでも触られる感覚がわかりますか?」と
何度も確認してくれました。

熱さ・冷たさを感じる練習

温めたタオル、冷たいタオルを麻痺側の手や足に当てて、
「冷たい」「温かい」を感じる練習もしました。

これが不思議なことに、
最初は全くわからなかったのに、
少しずつ「あ、なんとなく冷たいかも?」と
感じられる瞬間が増えていきました。

寝返りのための「ポジショニング」とは?

体位交換は大事なリハビリ

寝返りができないと、
ずっと同じところに体重がかかって
褥瘡(床ずれ)の原因になります。

だから看護師さんが何時間おきかで
私の体を右向き・左向き・仰向けに変えてくれていました。

これを「体位交換」と言います。

自分でできる部分から始める

理学療法士さんは、
「全部一人で寝返りしなくていいから、
肩をちょっと持ち上げるだけでも大丈夫です」と言ってくれました。

最初に教わったのは、右肩を少しだけ浮かせてみる練習です。

「1センチでも動いたらOKです!」と言われて、
正直「そんなことで意味があるのかな?」と思いました。

でも実際にやってみると、
1センチが1週間後には5センチ動くようになり、
小さな積み重ねが本当に大事なんだと感じました。

寝返りにつながる簡単リハビリメニュー

ここで、私が実際にやっていた
寝返り練習の最初のメニューを紹介します。

①麻痺側の手でベッドの端を握る

左手が動かないので、
右手で左手をベッドの柵にそっと置き、
握っているつもりになるだけ。

「握る感覚」を脳に思い出させるイメージです。

②右手で体を支えて肩を動かす

右手でベッドを押して、
右肩を少しだけ持ち上げて体をひねります。

これを5回くらい繰り返します。

③麻痺側の膝を曲げる

理学療法士さんに膝を曲げてもらいながら、
自分でも曲げようと意識する練習をしました。

膝を立てたまま、少し左右に倒すだけでも
寝返りにつながる体の動きを取り戻す一歩になります。

「頑張りすぎない」が一番大切だった

リハビリ初期はとにかく疲れます。

私も最初は「1日でも早く動けるようにしないと!」と
気持ちだけが焦っていました。

でも、理学療法士さんがいつも言ってくれたのは
「疲れたらすぐ休んでください」という言葉でした。

少しでも動かせたら褒める

「1ミリでも動いたらすごいです!」と
毎回声をかけてくれるので、
落ち込んでいた私も「次もやってみよう」と思えました。

家族にも手伝ってもらう

私の家族は面会に来てくれたときに、
理学療法士さんに教わった簡単な動きを
一緒にやってくれました。

他人に触ってもらうだけでも
感覚が刺激されてすごく良いそうです。

寝返りができるようになるまでの期間

私は寝返りが一人でできるようになるまでに
約3週間かかりました。

最初は全く動かなかった左肩や左腰が、
少しずつ少しずつ動き始めて、
「今日は右向きだけは一人でできた!」と
できることが一つずつ増えていくのが嬉しかったです。

初期リハビリで役立った道具

滑りやすいシート

理学療法士さんが用意してくれたのが
「スライディングシート」というもの。

これを背中の下に敷いてもらうと、
少しの力でも体をひねりやすくなります。

タオルやクッション

足の間に丸めたタオルを挟んで、
足が自然に倒れないようにするだけでも
姿勢が安定して寝返りしやすくなりました。

今、寝返りができるようになって思うこと

「寝返りなんて当たり前」と思っていたのが、
動けなくなって初めて、どれだけありがたいことかを痛感しました。

小さなことでも「できる」を一つずつ取り戻すと、
心も前向きになります。

これからリハビリ初期を迎える方へ

もしこの記事を読んでいる方が、
これからリハビリを始めるなら
「1ミリでもいいから動かす」を意識してみてください。

できなくて当然。
でも、触るだけでも感覚が戻ってくる可能性があります。

焦らなくて大丈夫。
私もまだまだリハビリ中です。

一緒に少しずつ取り戻していきましょう。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。

  • おすすめの投稿がありません