はじめに
こんにちは、すみへです。
この記事では、私が脳梗塞を発症してから経験した
入院生活について詳しく書いていきます。
脳梗塞を発症すると、多くの場合、
まずは「急性期病棟」というところで治療を受け、
その後「回復期リハビリテーション病棟」に移ってリハビリをします。
私自身、入院するまでこの違いを全く知りませんでした。
これから脳梗塞で入院する方やご家族の方に向けて、
病棟の違いや実際の1日のスケジュール、
入院生活で気をつけておくと良いことをまとめておきます。
脳梗塞で入院する時の流れ
私の場合、脳梗塞が見つかってすぐに救急車で運ばれ、
脳神経外科のある大きな病院にそのまま入院しました。
多くの人が同じように、
最初は「急性期病棟」と呼ばれるところに入ります。
急性期病棟ってどんなところ?
急性期病棟は、
脳梗塞の発症直後の危険な状態を管理するための場所です。
- 血栓を溶かす点滴や投薬治療
- 血圧の管理
- 血液検査やCT、MRIなどの検査
- 合併症を防ぐ処置
などが24時間体制で行われます。
ナースステーションが近くにあって、
看護師さんが頻繁に巡回してくれるので安心感はありました。
回復期リハビリテーション病棟って?
急性期の治療が終わり、
命の危険が落ち着いてくると
多くの人は「回復期リハビリテーション病棟(リハビリ病棟)」に移ります。
ここでは、寝たきりを防ぎ、
できる限り元の生活に戻るためのリハビリが中心になります。
私も急性期病棟で10日ほど過ごした後、
同じ病院内のリハビリ病院に転院しました。
私の入院生活|急性期病棟編
最初の数日はほとんど動けなかった
梗塞発症後、最初の数日はとにかく
ベッドの上で点滴と検査の繰り返しでした。
左半身はほとんど動かず、
寝返りも一人ではできない状態でした。
看護師さんが体位交換(寝返りを手伝うこと)を
何時間おきかでしてくれて、
褥瘡(じょくそう:床ずれ)を防いでくれました
急性期はとにかく検査が多い
朝は採血から始まり、CTやMRIなどの画像検査、
心電図、心臓エコーなど、1日に何度も検査がありました。
検査が終わるとすぐに医師が結果を説明してくれますが、
当時の私は意識がぼんやりしていて、
家族がメモを取ってくれていました。
夜が一番不安だった
急性期病棟では24時間体制で
看護師さんが見守ってくれていましたが、
夜になるとやはり不安感が大きかったです。
寝返りもできず、体が思うように動かない。
ナースコールを押しても
「こんなことで呼んでいいのかな」と気を遣ってしまいました。
でも、看護師さんはどんな小さなことでも
嫌な顔ひとつせず助けてくれたのが救いでした。
私の入院生活|リハビリ病院編
移ったその日からリハビリスタート

急性期の治療が終わってリハビリ病棟に移ると、
本格的なリハビリがすぐに始まります。
私の場合、移ったその日の午後から
理学療法士さんが病室まで来てくれて、
簡単な可動域訓練(関節をゆっくり動かす訓練)をしてくれました。
リハビリ病院での1日のスケジュール
私の1日の流れを簡単に紹介します。
7:00 起床・バイタルチェック
朝7時ごろに看護師さんが来て、
体温・血圧・脈拍を測ります。
7:30 朝食
病室で朝食を取ります。
麻痺があるので、最初は看護師さんに手伝ってもらいながら
ゆっくり時間をかけて食べていました。
9:00〜12:00 午前のリハビリ
午前中は、理学療法(PT)、作業療法(OT)、
言語療法(ST)を1日1時間ずつ受けることが多かったです。
理学療法では、立つ・座る・寝返るなど
基本動作の練習をしました。
作業療法では、
麻痺した手で物をつかむ練習や、
着替えを自分でできるようにする訓練をしました。
12:00 昼食
お昼ご飯も病室で。
同じ病室の方と少し会話することもありました。
13:00〜15:00 午後のリハビリ
午後も午前と同じようにリハビリがありました。
日によっては理学療法だけの日もありました。
15:00〜 自由時間・面会
リハビリが終わると自由時間です。
ベッドで横になって休んだり、
家族や友人がお見舞いに来てくれたりしました。
18:00 夕食
夕食後はテレビを見たり、
病院内のラウンジで他の患者さんとお話したり。
21:00 就寝
夜は消灯時間が決まっているので、
21時頃には部屋が暗くなります。
リハビリ病棟での小さな工夫
ナースコールを遠慮しない
最初の頃はナースコールを押すのを遠慮してしまいがちでしたが、
無理に動いて転ぶほうが危ないので、
何かあればすぐ呼ぶようにしていました。
他の患者さんと話す
同じ病棟には同じように麻痺が残っている方が多くいました。
「今日はこんな練習をしたよ」
「こんな道具が便利だったよ」
とお互いに情報交換できたことは
大きな励みになりました。
病室をなるべく明るく
私は気持ちが沈みやすかったので、
昼間はなるべくカーテンを開けて
外の光を取り入れるようにしていました。
家族が入院生活でしてくれて助かったこと
家族は毎日のように面会に来てくれて、
簡単な差し入れ(好きなお菓子や雑誌など)を持ってきてくれました。
それだけでも気分転換になり、
リハビリを頑張る気持ちが少し楽になりました。
入院生活で大変だったこと
一番は「できていたことができない」という
現実を受け止めることでした。
体だけでなく、心も折れそうになる日が何度もありました。
でも、理学療法士さんや看護師さんが
「焦らなくていいですよ」と言ってくれたのが支えでした。
まとめ
脳梗塞の入院生活は、
「治療」と「リハビリ」でステージが分かれています。
急性期病棟では命を守ることが最優先、
リハビリ病棟では元の生活に戻るために体を動かすことが最優先。
最初は不安でいっぱいでしたが、
看護師さんやリハビリスタッフさんのおかげで、
私は少しずつですが自分の体を取り戻せています。
これから入院する方へ伝えたいこと
入院生活は孤独に感じることも多いです。
でも、助けてくれる人は必ずそばにいます。
遠慮せずに「助けてください」と声を出してください。
私もこれからも焦らず、できることを一つずつ取り戻していこうと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。